パナソニックの型破り新卒採用、なにコレ!?の記事ページです。
先日のパナソニックの新卒採用のニュース記事を読んでいて、ん!?と感じました。
下記はその引用になりますが、
パナソニック、国内新卒の採用倍増 「型破り選考」も
【北川慧一】パナソニックが、2015年春に入社する国内新卒者の採用を倍増させる。すでに内定済みの来春入社は350人だが、翌春は700人にする。プラズマテレビ撤退などのリストラに一区切りついたため。大胆な発想を求め、新たに「型破り選考」も導入する。
採用数の内訳は、大学・大学院生が600人(前年350人)、高専・高校生が100人(同非公表)。「経営環境が改善し、成長分野に攻勢をかける」(広報)ことを採用増の理由としている。03年の水準に戻る。
選考方式も見直す。「型破り選考」は、アフリカ大陸横断といった特殊な経験をした学生を念頭に、「異質、異能な人材を積極的に採用したい」(広報)という。また、技術系の一部には「チャレンジ選考」を採り入れ、事業に関連した技術を学んだ人材だけでなく、潜在能力や意欲の高い学生も採用する。
2年続けて巨額赤字となったパナソニックは、家電中心から、自動車や住宅など法人向けにも事業を広げる計画を掲げる。こうした分野で新規事業を生み出すため、新卒者を戦略的に配置する方針だ。
どこか違和感を感じざるを得ないこの採用方式。
その違和感の正体とは一体何なのか?
アフリカ横断といっても、旅先が珍しいだけの、ただの旅行にすぎないのではないでしょうか。
それがなぜ「異質、異能な人材」として積極的な採用に至るのか、その過程がよく分かりません。というのも、アフリカ大陸横断をする人は、
などなど、そういったことが、頭の中で上手く結びつきません。
蓋を開けてみれば、アフリカ横断の実情は、少々の貯めたバイト代と、健康な体、2~3週間程度の時間があれば、誰でもできてしまうような楽しい夏休みの思い出作りレベルだったりするのではないでしょうか。
アフリカへ行ったこともない奴が偉そうにと言われてしまうと元も子もなくなってしまいますが、学生時代にアフリカ最高峰のキリマンジャロに登頂したという、すこしだけ珍しい経験はしているので、これくらいはアフリカ横断についてツッコんでも許されるでしょう。
さらにツッコむと、ガチンコでアフリカや世界中を放浪するならば、1年や2年という時間は平気でかかります。そんな面白い人は、まともに卒業できるかどうかがかなり怪しかったりします。
ということは、そんな世間のレールから本当にドロップアウトしている異質・異能な人材は、この選考プロセスにそもそも応募できなかったりするのではないでしょうか・・・。
特殊な経験といっても、それが有利になると周知されるやいなや、そこはみんな大好き横並びです。その特殊な経験というのを一斉爆撃で金太郎飴のように誰もかれもが経験するようになります。
高学歴で、サークルのリーダー的立場で、アルバイト先の売り上げを何十%も改善し、有名企業のサマーインターンへ参加し、TOEICのスコアは800点を超えていて、被災地ボランティアに赴くように。
その上、アフリカにまで飛んで行かなければならないテンプレが加わるなんて・・・、そんなことになったら、今の就活生もなかなか大変だなーと思います。
大企業では、「年齢が若い=下っ端・使われる側」という年功序列の図式は依然崩壊なんてしていません。したがって、新卒者は、ものすごく大まかにですが、
1.採用される側
2.使われる側
3.使う側
というような時系列で役割はシフトしていきます。そこで、こんな疑問が湧いてきます。
というか、フツーですらなく、ちょっとあれなムノーな人も結構多かったりするわけですが、そのような中で、
かなり疑問だったりするわけです。
「使われる側」でいる期間は、大企業では入社後数年~10年以上とかなり長いです。この期間は、フツーな人の指示で仕事を進めていくことになります。そのような環境である限り、採用時にいくら異質・異能であった人材も、結局はフツーに染まっていくだけなんてことにはならないでしょうか。
それでもまだ、異質・異能者であり続けた者は、35歳あたりからの早期退職募集制度に応募しようかどうか、本気で悩む日々を送っていたりする気がします。
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